先見の力によって、未来がわかる。その未来が確定するより先に、より良い未来へ舵を切るのが、国家元首たる自分の役目だ。 ああ、しかし、その役目も今終わった。 好敵手が自分の手の内で息絶えるのを見届ける。 もういいだろう。私は、あの退屈で、そのくせ神経のすり減る作業を、一体何十年続けた? 後継者はもういる。私は、この高揚感を抱えたまま、神の元へ向かおう。