芽吹かない種はあれど、咲き誇る時が永劫の花など無い。だから、乱雑に摘まれた野花が枯れるなど当然のこと。そこに込められていたものこそが、真の贈り物なのだろう。当の野花を摘んだ存在は、どんなものを込めたかのすら分かっていないだろうが。 ……それでいい。約束出来ない約束は、曖昧にしておくべきだ。約束は時に思いがけない拘束になり得るのだから。