その夜、少年は凶行に奔る。姉を辱めた奴らを全員殺すまで、夜が明けるまで、不気味なほど巨大な月があの山に沈みきるまで、何度も何度も握り締めた刃を振り下ろす。その刃が最後に裂くのが、自分の首であったとしても。