手入れの思想
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4ヶ月前に更新
日本の思想は手入れと言う思想だった。手入れをするには、対象である自然をまず認める必要がある。意識は自分とは異質の自然が存在することを、まず受け入れなくてはならない。そうかといって自然そのままでは、どうにもならない。だからそこに「手を入れる」。そうして都合のいいほうに持ってこようとする。その手練手管を手入れというのである。
(『養老孟司の大言論Ⅰ──希望とは自分が変わること』より)