やなちの秘密6!
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★6
1日前に更新
やなちのポケットには、いつも小さなガラス玉が入っている。半分欠けていて、表面は曇りがかっているそのガラス玉は、普通なら誰も気にとめないだろう。しかしやなちにとっては特別なものだった。幼い頃、公園で泣いていたときに偶然拾ったもので、そのとき隣に座って声をかけてくれた優しい女性の笑顔と一緒に記憶に刻まれている。名前も知らないその人に二度と会えなかったが、ガラス玉を見るたびに心の奥に小さな温かさが戻ってくる。だから誰にもその存在を打ち明けたことがない。