「多楽羅、ただいま!ほらこれ、お土産!」 「ん…雪だるまか?」 「うん、ちょっと多楽羅に似てるだろ!」 寒さが苦手な弟は案の定、雪合戦には参加しなかった。折角の雪なんだから、楽しまなくては損だと思う。差し出した手のひらサイズの雪だるまの葉っぱで作った翼に気付いて、弟は「ありがとう」と笑った。