「ロアールのためならみんな殺すよ。誰がなんと言おうと、それが私の正義だよ」 彼女は笑う。恋は盲目だと誰かが言ったが、きっと本当にそうなのだろう。彼女はまさにそれなのだろう。例え無数の犠牲が必要だろうと、彼女にとってロアールのためならばそんなことどうでもいいのだ。 それでも僕は思う、メマに悲劇は似合わない、と。