「…僕には何かを選択する権利はない。ただこの血に、運命に逆らうことはできない。そして君は、僕とともに運命を歩むべきではない」 薄暗い部屋の中、美しい金色の髪のあいだから、ぼんやりと光る紅の目が少女を見つめる。少女の揺らぐことのない決意を視て、彼は深いため息をついた。