空を見上げる。 光の群がある。 一見するとそれらはただ無秩序に、無造作に散らばっているだけだ。 「そこで何の理解も出来ず眺めるだけなのが大半の無能だ」 そんなことを言いながら女は指で光をなぞり、結んで行く。 「天にも地にも無意味なものなど存在しない。全てと相対し、その価値を確かめること。それだけはその干し葡萄並の脳みそに叩き込んでおけ」