「んなモン適当に祈っとけ」 少ないツテを辿った先の協会で『普通』のシスターとして働いている麗世にとって、この日常は非常に退屈で、平穏だった。 命を狙われることもないし、命を狙うこともない。これから先、ずっとこうして、何もないまま過ぎていくのだろうかと思いながら、協会に訪れた迷える子羊に適当な言葉を投げかける。熱心に祈ったところで神様は肝心なときに助けてくれないのだから、適当でいいのだ。