セレスティナは自室から出たことがないーー否、出られないと言った方が正しい。 彼女に会えるのは兄とその従者だけで、他の者は滅多な事では彼女に会えない。 しかし彼女はそれでも幸せだった。 "お前は私によく似ているな" 彼女は鏡を見る。絶世の美貌と称えられる兄に言われた言葉が嬉しくて、己の薄紫の瞳すら愛おしく感じられた。