「空の先には何があると思う?」 「…何があるんだ?」 問えば問い返してくる素直な子供だった。 「ははっ、じゃあ見に行くか!」 膝を叩いて笑うと、相棒は興味津々に瞳を輝かせる。 「でもな陽徒、それを見るのは難しいことなんだぜ。景色だけじゃ、本当に空の先を見たとは言えねぇ」 首を傾げる幼い子供の肩を抱き、約束した。この子の長い長い旅を、必ず最後まで見届けると。