うだつの上がらない鬱々しい作家。 元は文学部所在の教授であったが、ある日を境に文壇に上がり、著名な作家となる。しかし陰険かつ後ろ向きな性格は、作品の質を鋭く繊細に高める一方で、精神を苛めて削らせ続けた。それを続けた結果、作品が最上の物として昇華した瞬間に、自害の選択肢が編み出されてしまった。けれども彼は死ななかった。彼女に"強引"に救われたから。 好きなものは冷酒。 嫌いなものは締切、編集者の無茶ぶり。