「アレクゥ?アレクゥ!」
独特のイントネーションを繰り広げて大げさな身振り手振りで場を盛り上げる。猫を真似て擦り寄ってみればドギマギしながらも、彼は僕の髪を撫でてそっと頬に口付ける。
「アレクゥ、ふふ…僕、興奮してきました。シませんか?」
ドサッと襲うように押し倒すと期待するような眼差しを向けられる。飽きられないように、忘れられないように。心はいつだって中途半端に怯えている。