春、桜の季節。それは俺たちがあの場所に集った季節。でもそれはもう、届かない思い出。 俺は先に仲間へと会いに行きます。あの場所の仲間、部隊の仲間。 ――ああ、鼎さん。あなたはこちらにはまだいないんですよね。 では……できる限り、俺を待たせてください。出来る限り、長く、長く。 あなたが、大切な何かを取り戻すまで。そうすれば俺は、ようやくお伝えできると思います。 (出典:桜之荘)