使い慣れた弓はこの腕の一部。的は揺らめく灯籠の炎。できるんですかと疑わしげな声に、だって動くわけでもねえしと答えた言葉に嘘はない。射程距離の内にあるなら外す道理がどこにある。弦を引き絞る口許には笑みさえ浮かんで、そして。