「最初から言ってましたよね」女は笑う。嘲笑する。その場の人間の大半を背後から撃ち抜いて笑っている。「私は最初からサンタさんの味方なんですよって」ようやく女の立場に気づいた少年が、憎々しげな眼差しを向ける。「申し遅れました。トナカイ一族の山鹿千種といいます」「つまりみなさんは私の敵なんですよ」