「…」 闇に溶け、影に融け入る。 彼の姿はまさにそれだった。 真っ黒い服装に真っ黒い髪。 そして紫紺の瞳。 闇を体現するにふさわしいその姿はいつしか、畏怖されるまでになった。 しかし彼をよく知る者は言う。 ”民を愛し、国を愛する、とても良い王である”と。