玖珂桃夜 [悪魔の血]
レア度:
L
7年以上前に更新
突然告げられた、自らの正体。半分の『悪魔』という単語に理解は追いつかないものの、不思議と全てが繋がる感覚があった。考えがまとまらない日々、なんでもないように言われた言葉。『桃夜の中に、お母さん生きてるんだね』それまで得体の知れない恐怖だったものは、彼を包み込む温かさへと。
「多分、ずっと辛かったんだ。あの日の火事で、俺一人生き残ったこと。どう生きていいか……わからなくて。ーーでも、ずっと見守っててくれたんだね。俺を生かしてくれてありがとう、お父さん。俺を守ってくれてありがとう、お母さん」