「私は、彼女以外なにもかも、どうでもよかったんだ」 貴族の血筋の青年。父亡き後、末弟ながらに当主となった。 貴族らしい振る舞いを心がけてはいるものの、根はまだまだ子供っぽく、人としても未熟。 そんな自分に、嘘でも優しい言葉をかける価値はないと感じていた。