きゅ、きゅ、と響くシューズの音。高く上がるボール。勢いよく振り下ろされた手は、予想に反してふわりとそれに触れた。 落ちる、誰もがそう思った瞬間にはもう、彼はそのボールの下へ滑り込んでいた。 「…別にこのくらい、普通やし」 称賛の声に、彼は頬を上気させ呟く。