光も届かず、外にも出られず。見世物にされては身体を弄ばれ、欲を受け止めては転がされる。 それでも、まだ。時はまだ。この椿が枯れ落ちるまでは、牙は削がれてはいないのだ。
牙を研ぎ、虎視眈々と時を待ちながら、暗闇に赤く咲く。