彼は自分が倒されるべきものだと心得ている。彼は自分が人類にとって敵であることを理解している。 大袈裟な挑発も見下す態度も、歯向かう命を狩る際に見せる笑みも、遊んでいるとしか言いようのない戦い方も。 全ては彼の中での『怪物像』であり、またそれは彼にとっての美学でもある。 怪物であることは、執念と未練に因って蘇った彼の、これ以上ない娯楽であるのだ。