変死した姉の代わりに聖女として祀りあげられた者。 宗教団体から逃走した聖女は、時の勇者達とひとりの弓使いと出会う。
戦いは避けられない日々だった。 閉じ込められていた歳月から見ればほんの刹那の出来事だった。 けれど、まるで夢のような時間だったのだ。
夢のような日々を胸に、偽りの聖女は晴れやかに笑って歌を紡いだ。 彼は、しあわせだったのだ。