兄とおぼしき男を見た忍。しかし彼には幼き日の記憶はなかった。自分はきょうだいだと名乗り出ることのできない忍に男が告げた一言、それは忍の胸の内に残ることとなる。
「なぜかは分からぬが、そなたとわしは似ておる、そんな気がするのじゃ。だからといって、わしのようにはなって欲しくないがのう。」