[映画を抱く少女]きねま

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7年以上前に更新

量子演算機の登場で世界は変わり、再び電子の情報を纏い始めて。
そうして映画もありふれたものに変わって。だから私の役目は、終わり。
「きねまちゃん、今日も映画見に来たよ」
それでも誰かが私のところにやってきて。
「……もう、私はいらないのに」
呟きに返されるのは、叱る声。
「私たちにとっては、きねまちゃんの映画が"映画"なんだよ」
――私はきねま。映画の再生ができるだけの、アンドロイド。
それでも私は、きっと、ずっと。皆さんに映画をお届けします。
(出典:オリジナル)

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