ある野狐を保護した男性。狐は金色の毛並みに空色の瞳の美しい姿をしており、「不吉だから」と罠にはめて殺そうとした猟師達を払い除けて連れ帰った。 しばらく共に過ごしたものの、狐はある日姿を消していた。狐のいた場所には、柔らかな金色の毛がひと房残されていた。 この記憶は多くの“シオン”という名を持つ男性に受け継がれ、やがて数奇な運命をたどることとなる。