暗殺者ギルドにかわれたこどもは、物心ついた時から、ナイフを手に血だまりに立っていた。 あれは死神である。あれは人ではない。あれは感情を悪魔に差し出したのだ。 どんな噂も、名前のないこどもには関係のないことだった。 ただ、命じられたままに標的を屠るだけ。 それが子供であろうと、大人であろうと、同業者だったとしても。 全て日常であり、ずっと続いていくと思っていた。 あの日、標的である緑髪のエルフに会うまでは。