どこぞの水色エルフの娘。 父親の顔も知らず、弟の体質も知らず、母と祖母の英雄関連でのいざこざも知らず。 ただすくすくと、それでもまっすぐ、純粋すぎるほど純粋に育ち、当然のように憧れを抱いた。
なんの疑問も持たなかったものだから、何にも気づけていないのだ。 昔々に出会った血の繋がらない兄が、何故泣きそうな顔をしていたのだろう、だなんて。