気付けば、少女はそこに立っていた。 自分よりうんと高い書庫。一生かけても読みきれないのではないかという膨大な書物。 記録者と共に、少女はそこで生活を始めた。
身体はもうどこも痛くない。咳だってもう出ない。走り回ることだってできる。 それはきっと、とても幸せなことなのだ。