「君たちが作るようなまがい物と一緒にされたら、僕の鋼が可哀想だとは思わないのかな?ああ、でもわからないかな。凡人だものね。鉄が生きている、なんて見方自体理解できないんでしょ?」
オラクル技術者として天才的な頭脳と発想と技術力を誇る、座金フミ。彼の最高傑作であり最初で最後の作品『生きる鋼』は、オラクル冶金と偏食因子技術を高度に融合させた『可変形状無機鉄鋼』である。送られた信号により自在に形を変え、傷が付けば自動で修復してみせる。果ては、感応波によって操ることも可能といわれる。