マギカロギア【干からびた奇跡】 「『埒があかんな。小僧、少し代われ』」 ――ギロリ。 着物に縫い止められた龍の刺繍の瞳が怪しく光る。 「『我は《背徳と水神の檻》。その断章は貴様には過ぎたものだ。我に寄越せ』」 水瑞の足元から水が湧き出して呪圏となって広がっていく――