「追想する悪夢」
血に濡れた自らの手を見つめる。 あの日殺された家族を思い、 自らが殺した家族を思った。 仇討ちのために生き、殺してきた私。 仇をとった私には、もう何も無い。
長い長いため息をつく。 そして、一歩、踏み出した。
月が綺麗な夜のこと。 悪夢は、突如として終わりを迎えた。