【毒の堕天使】毒鶴茸

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7年以上前に更新

「毒の雨」

曇り空の下。

老人が、切り株に腰掛けていた。 

その隣に、一人の女性の姿。

老人は語る。

毎年この日になると、毒の雨が降ること。 

かつてこの日、処刑された薬師がいたこと。 

雨は、その罰ではないかということ。 

そこまで聞いて、女性は微笑んだ。


「そうですね、そうかも知れません」

雨の中、 
老人が最後に見たのは、 

優しく微笑む黒い片翼だった。

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