「紫の嘆き」
伸ばせた腕は、届かずに。 かけがえのない愛する「父」は、 ぶら下がり、ゆらゆら揺れて、動かない。
あぁ、 こんな身体じゃなかったら。 こんな胴などなかったら。 手が届いたかもしれないのに。 救えたかもしれないのに…
これがある限り、永遠に手は届かない。 ならば、いっそのこと…