「ぼくね、ぼくね、しあわせだよ」 白い部屋にはベッドがあった。後はほとんど、何もない殺風景な部屋。 天井は高く、ドアは頑丈で、窓からは…… 窓からは、彼らが見ていると知っていた。 「あのね、しあわせだよ」 頭を撫でてもらうだけで、彼は本当にうれしそうに笑っていた。