私は人魚。この浅瀬から陸に上がることは叶わない。だから、貴女がここに来てくれない限り、私は貴女に逢えないの。だから、もっとたくさん来て欲しい。 でも、そんな本心を貴女に告げるだなんてとても出来ないわ。 「良いこと、貴女、すぐにまた来ないと承知しないわよ!」 貴女に向けて言い放つ私。ふと、目を瞑ったままの貴女の手が、私の頰に触れる。