その話を聞いた時、なんと思ったか、覚えていない。ただ、わたしはえりーではなくなることだけ分かった。 使用人の子。王女様の隣にずっといただけの使用人の子。それがわたし。まりりんはわたしを「まりりん」として扱うことはしなかったし、いつまでも姉妹のような関係でいてくれた。 あなたがえりーとして扱うから、わたしは「まりりん」でいられる。