沈まぬ月の大渓谷にそびえる寂れた城の主。 数年も立たぬ間に突如として君臨し家臣を使い殺戮を繰り返している。その狂気を恐れたひとびとはいつしかその城主を「魔王」であると畏怖し始めた。 その顔は布で隠れ、薄気味悪い少女の生首を持っているという。しかしその姿を見た勇者は数あれど城から戻って来たものは誰一人とていないという。