視界が暗くて貴方の姿が見えない。
頭がぐらぐらして上手く貴方の声を聞けない。
喉が焼けたように熱く貴方の安心する言葉を与えてやれない。
ああなんと無力、悔しくて堪らない。貴方を助けたつもりが逆に苦しめてしまうなんて。

せめてまだ体が、心臓が動けたならば、貴方に傷を付けるもの全て無くしてやれるのに。

負わす者全てに報復を下してみせるのに。

「それが叶う夢であったらどうする？」
朦朧としていた脳に、ハッキリと悪魔の声が響いた。