街には時計を売る店がある。 店主は自らを「時計屋」と名乗る幼い少年。修理に製作、販売まで一人でこなす彼だが、本当に少年なわけではないかもしれない。 なぜなら彼は吸血鬼だからである。 しかし世に聞くような特性とは違い、昼間に出歩けるかわりに夜に出歩けない。 彼が吸血鬼であることなんて、人々は知りもしないだろう 出典:「世界が滅びる前に僕らは」より「歯車は今、処刑台を彩める。」