ある山で暮らす狐。ただの狐というわけではなく、妖狐と呼ばれるものらしい。本来、名はなかったが、銀翅が『十六夜』と勝手に命名した。 人間と関わるのが苦手で、基本的には見守るだけであるらしく、銀翅が怪我をして本家に連れ戻される際も手出しをせず、見守るに徹していた。 悪戯が好きで、幼少期の玄鋼をからかったことがある。「あれ、あんたやったんか」とさも愉快そうに茶化しては、玄鋼が言葉に詰まるのを見て楽しんでいるようである。