【死神の足音】伊賀 誠志郎
レア度:
SSR
2年以上前に更新
その剣筋は、一つも乱れておらず。
足音もなく。
舞台の幕引きのように、静かにその生を刈り取る。
そんな稀代の天才だった。
彼は自分の血筋が嫌いだった。
押し付けられる重圧に心が軋んでいた。
だが、ひとたび彼を”伊賀”の者として敵に回したならば──────
──────一夜のうちに、首がずるりと滑り落ちるだろう。
彼もまた、幾多のがしゃどくろの上に立つ者なのだから。