もう散々や。
色々変な事に巻き込まれるし、クソ高い女神像は何故か自分の家にあるし。
それでも突き放せないのが、自分でも甘いなぁとは思う。

「あ、またあの大学生たち来たね。八武崎くん、お菓子出してあげなさい」
「は～い」

口では新しい手錠をかけるぞ、と脅しつつ。
彼の生まれた環境のせいでかけられた、錆びた手錠は壊してやりたい。
そう思いながら、今日もご近所で人気なお巡りさんは往く。