「ん〜♡ おいしいです♪」
「本当によく食べますね」

常に完璧な“兄”を演じるアニノボさま。その食べる量も、普段はそこまででもない。今日はいわばアニクダさまにも秘密のガス抜きの日だ。
ハンバーグ、ピザ、大盛りのパスタがあった皿たちがテーブルの脇に積み上がっている。彼は今、あグラタンにとりかかっていた。
これだけ食べてもなお、ひと口ひと口を幸せそうに食べるのだ。アニクダさまが毎食作りたがるのもわかる──

「あ、すみません。チョコパフェをひとつ」

──まだ食べますか、この人！