【真夏の草原】朱月サナ
レア度:
★6
7年以上前に更新
むっと足元から押し寄せる青臭い熱気に包まれる。
地平線を切り取る緑と、空を囲む積乱雲の白、鮮やかな空の青のコントラストに、彼女の目は眩んだままだ。
彼女にとっての太陽は、幼き日に自分達を救ってくれた名前も知らない二人の神機使い。
背中のフェンリルのエンブレムが、脳裏に焼き付いている。
「太陽になんかなれないさ。どんなに手を伸ばしたって掴めない夢だ。でも、それを追いかけてたい」
すっと太陽に向かって手を伸ばすその姿は、1輪の向日葵のように咲き誇る。